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2014年5月28日 (水)

「残業代ゼロ」への労働時間規制緩和は許さない!

いくら働いても残業代ゼロ!?!
働く私たちの労働条件を圧迫し,過労死・過労自殺の増加を招く「残業代ゼロ」への労働時間規制緩和は絶対に許しません!

◆メーデーの起源と8時間労働を定めた労働基準法

 5月1日、「第85回日比谷メーデー」に参加する中で、改めてメーデーの起源について考えました。労働者の国際的な祭典といわれるメーデーの起源は1986年5月1日に合衆国カナダ職能労働組合連盟(後のアメリカ労働総同盟AFL)が、シカゴを中心に8時間労働制を要求して統一ストライキをおこなったのが起源とされています(8-hour day movement)。それまで1日12時間から13時間の労働が当たり前だったこのころ、「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間は、おれたちの好きなことのために」を目標に闘われた運動は画期的でした。日本でも1920年(大正9年)に最初のメーデーが上野公園でおこなわれ、その後1936年の禁止と戦後1946年の復活を経て今日に至っています。

 今は当たり前の8時間労働制は、メーデーをはじめとする世界中の労働者が運動の中で闘い取った成果です。日本ではその成果を受け継ぐことで、労働基準法に「1日8時間、1週40時間」という労働時間規制が定められました。この基準を超えて労働することは禁止されており、労使間で36協定が結ばれることを条件に残業が認められ、その場合には割増賃金(残業代)が支払われなければなりません。

 しかしながら現在、グローバリゼーションの拡がりと新自由主義政策によって、日本では雇用は不安定化し、賃金は下げられ、労働は超過密・超長時間になり、過労死や過労自殺、精神的な疾患が拡大するなど働く私たちの職場は極めて過酷な状況に晒されています。今や違法な「サービス残業」が事実上強制的にさせられるようになっています。そして今、それに輪をかけた議論が進められています。政府や産業競争力会議で議論されている「残業代ゼロ」制度は、これまでの「サービス残業」では飽きたらず、労働基準法の「1日8時間、1週40時間」の原則を根本的にくつがえし、いくらでも「合法的に」残業させられるようにすることが狙いとされています。

◆「雇用の規制緩和」が「成長戦略」の目玉にされています

 今年1月にスイスのダボスで開かれた世界経済フォーラムでの講演で、安倍総理は「日本の岩盤規制に穴を開ける。いかなる既得権益といえども私の『ドリル』から無傷でいられない」と大見得を切りました。安倍政権が目指す「改革」に立ちはだかる、医療・農業・労働等の分野の「岩盤規制」が邪魔だというのです。

 すでに、労働者派遣法の大改悪法案が国会に上程され、今国会での成立が計画されています。さらに6月にまとめる「成長戦略」に向け、その目玉として「雇用の規制緩和」について議論が急ピッチで進められています。その一つが「残業代ゼロ」に向けた労働時間規制の大幅緩和です。その中では、「時間ではなく成果で図られる新たな働き方」やホワイトカラー・エグゼンプション、裁量労働制の拡大などが議論されています。その他、解雇規制の大幅緩和(金銭解決の導入)や「限定正社員」、外国人労働者の受け入れなど、働く私たちにとても密接な、雇用に関わる項目が多数議論されていて注目が必要です。

 すでに、労働者派遣法の大改悪法案が国会に上程され、今国会での成立が計画されています。さらに6月にまとめる「成長戦略」に向け、その目玉として「雇用の規制緩和」について議論が急ピッチで進められています。その一つが「残業代ゼロ」に向けた労働時間規制の大幅緩和です。その中では、「時間ではなく成果で図られる新たな働き方」やホワイトカラー・エグゼンプション、裁量労働制の拡大などが議論されています。その他、解雇規制の大幅緩和(金銭解決の導入)や「限定正社員」、外国人労働者の受け入れなど、働く私たちにとても密接な、雇用に関わる項目が多数議論されていて注目が必要です。

◆運動の力で断念させた「ホワイトカラーエグゼンプション」=「残業代不払い法」「過労死促進法」

 2007年に第1次安倍政権は、一定の年収制限を超える労働者について労働時間の管理をしない、すなわち何時間働いても残業代は払わないという、「ホワイトカラーエグゼンプション」と言われる法案を閣議決定しました。これに対し、「残業代不払い法案反対!」「過労死促進法反対!」のスローガンで、労働組合や世論からの強い反発が巻き起こり、安倍政権による国会上程を断念に追い込みました。しかし、これをなんとか導入したい財界の画策は根強く、第2次安倍政権実現とともに、ホワイトカラー・エグゼンプション法案の復活へ向けて動き出したのです。

◆「ホワイトカラー・エグゼンプション」よりもひどい産業競争力会議での議論

 4月22日、「第4回経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議」という合同会議で、産業競争力会議の主査である長谷川閑史氏(武田薬品社長)が「個人と企業のための新たな働き方-多様で柔軟性ある労働時間制度・透明性ある雇用関係の実現に向けて」と題して産業界が求める雇用規制緩和の提案をおこないました。

 「新たな働き方」として時間で計られる働き方から、「成果」によって図られる働き方(「ペイ・フォー・パフォーマンス」)が提案されており、残業代は支払われなくなります。その対象となる労働者としてAタイプ,Bタイプの2つを示しています。

 そのうち、今回の議論の肝となるのは、なんと言っても一般社員も対象とされたAタイプです。2007年のホワイトカラー・エグゼンプションでは基本的に収入の高い労働者のみが対象(Bタイプに対応しています)とされましたが、これを末端の社員まで対象を拡大して産業界の求める労働コストの引き下げを一気に進めようとしているのです。労使合意や本人の希望選択が条件となってはいますが、今日の労使の力関係の下では、何の歯止めにもならないことは明白です。このAタイプが導入されれば,ホワイトカラーを中心に、ほとんどの労働者が「残業代不払い」の対象者とされてしまいます。

 長谷川氏は5月28日の産業競争力会議にむけて「幹部候補」への「限定」へわずかながら修正をかけていますが、何を持って「幹部候補」というのでしょうか?「幹部候補」として入社間もなく店長に登用するなど、多くの若者が競争にさらされこき使われ、その挙げ句に使い捨てにされていることに見向きもしないというのでしょうか?これでは何ら「限定」になっていないだけでなく、働く人々の中に「幹部候補かどうか」という対立を持ち込むに過ぎず、労働環境はますます過酷な競争にさらされて悪化せざるを得ません。また、産業競争力会議の民間議員らは「Aタイプの実現がカギであり、Bタイプだけ・・・なら失敗(5月25日 日経新聞)」「一握りでは意味がない(5月29日 朝日新聞)」としており、一端導入されれば、手を変え品お換えながら運用によって対象者の拡大がおこなわれることは間違いありません。

◆「残業代ゼロ」反対! 労働環境の改善を!

 厚労省は既に制度の導入方針に転じており、今おこなわれている議論は、対象とする範囲や法律上の形式に狭められています。今や、2007年には運動の力で断念に追い込んだホワイトカラー・エグゼンプションの導入は前提とされ、その「限定」範囲が議論の対象とされているのです。私たちはこの点に最大の危険性を感じます。

 今の議論のまま、企業経営者の狙い通りに労働時間規制の大緩和が実現すれば、「時間外労働」、「深夜労働」、「残業代」といった言葉も「残業」という言葉も意味をなさなくなってしまいます。私たちの働く現場では、労働環境の悪化が一段一段と着実に進み、超長時間の超過密労働によって使い捨て同然にされる労働者が多数生じています。労働者が過労死のも含めた健康破壊のリスクを抱えながら働かされているのです。このような問題は一向に改善されていないにも関わらず、労働時間規制を定めた労働基準法の原則を事実上根底から覆し「残業代ゼロ」を実現しようなどとは絶対に許すことはできません。

 労働組合の力と市民の大きな声が必要になっています。みんなで声を大にして反対の輪を拡げていきましょう。

2014年5月28日

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